2013年2月17日日曜日
MINISTRY: "Psalm 69" (1992)
インダストリアル・メタルの確立者、MINISTRYのディスコグラフィの中でも、最高の一枚といっていいアルバムがこの5th。
インダストリアル・メタルとは何ぞや。
日本人にはなじみの薄いジャンルですが、サンプリングやドラム打ち込み、シンセサイザーの多用で曲を彩ると特徴づけられています。
00年代にはLINKIN PARKやSLIPKNOTによりロックの世界では一般的になった要素ですね。
ちなみにインダストリアル・メタルというとアメリカのバンドが圧倒的に多いですが、これはインダストリアルというジャンルが発展するにあたって、ロックやメタルの要素を取り入れて大衆化していったアメリカのインダストリアル・バンド/アーティストを、「インダストリアル・ロック」とか「インダストリアル・メタル」と区別していったためだそうで。
元々MINISTRYもEBMのユニットとしてスタートしており、一旦EBMとしての評価を確立した後、メタルに傾倒していったということで、見事にジャンルの歴史を体現しております。
まあ後追いで聴いてる俺にとっては関係ないことなんですがね。
EBMとかが好きなインダストリアル・メタルのファンの中には、5thはスラッシュ色強すぎてダメとか、3rdや4thの方がEBM色あるとか機械的だとか何とか言う人がいますが…
スラッシュ色があるから良いんだよ!
#1"N.W.O."のBPM固定で冷徹に進んでるところとか!
#3"TV II"のグラインドコアぎりぎりのドラムマシーンの暴れっぷりとか!
#4"Hero"のベイエリア・スラッシュっぽいリフや掛け声の入れ方とか!
どう聴いてもカッコいいとしか思えません。スラッシュ脳乙。
あと、必ずしもスラッシュメタル系のアプローチばっかしてるわけじゃないんですよね。#2"Just One Fix"とかハードロックっぽい盛り上げ方ですし、#8"Corrosion"とかいかにもアメリカのノリノリなインダストリアル・メタル・ナンバーですし。
ジャンル特有のサウンド・プロダクションやサンプリング手法に戸惑う人はいるでしょうが、ぜひ一度聴いてみてください。とめどなく溢れる殺気にハマりますよ。
【89点】
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